故瀬川冬樹が本の中で「ステレオの歴史と共に生き続ける名器」と絶賛したD44000 PARAGON。
あまりにも有名ですね。
RHレインジャーが設計し、アーノルド・ウォルフがデザインした不朽の名作です。
パラゴンが誕生するまでの秘話は多くの本の中にありますから割愛しますが、
デザイナーのアーノルド・ウォルフは名機SG520やSE400やSA600も生み出しました。
ステレオの2台を1台に組み合わせている設計の巧みさはほかに例をみません。
JBLは1957年、PARAGONを発表しました。
ステレオのLP(45-45方式のレコード)は販売開始されたのが1958年の3月と聞きます。
つまり両者はほとんど同時に販売されました。
1950年代の生き残りといわれるパラゴンは「豊かなアメリカの時代」に生まれたことになります。
現在多くの製品が世の中に生み出されますが、「最近のJBLの大型スピーカー」を見たとき、
現代のオーディオはいかにつまらないかと思うのは私しだけでしょうか?
私のHPにも記載していますが、
決して懐古趣味でなくパラゴンは十分に人を説得するだけの音と魅力を持つと考えています。
そのように思いませんか?
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本機は、LE15A/375/075のセットです。
ウーハーLE15Aは「30892/30901」、375ドライバーはシリアル「5395番5500番」を装着しました。
中期以降と思われますので「エナジャイザー用のメクラ板はございません。
40年前としては、当然と思いますが、わずかな小傷有りです。
海外の中国などの方からお問い合わせが多いです。
一生モノとして「納得出来る良いパラゴン」と思います。買い得です。
正面の反射板/左右本体のシリアルは「1868」です。支柱の番号「068か680?」とあります。 フロントのバッジはありますが、はずれていますので、粉失したものと考えられます。
反射板に小傷がありあますが、全体的には綺麗です。
向かって右側も奧角の下に修理の後が見えました。
破損して欠落し、上張りがめげるわけではございませんが、解らないように内部から「精密に修理」してあります。
外形からは解りません。
パラゴンの底は傷みはほとんどございません。非常に綺麗です。
問題は天板です。「外部破損防ぐため養生テープ」を張られていたため、天板にムラがあります。
気長に「オイル養生」すれば解決するとは思います。画像のように綺麗です。
内部配線は当社では交換していません。ベルデンのオリジナルです。
N7000とLX5は全て当社で計測し、コンデンサーは容量抜けのため交換しています。
N7000のATT左右とも交換しています。
音出しは「全てのNW」を改善しましたのでビックリするほど「075」が良くなります。
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