日本ビクターのARE(VICTOR-RADIO-ELECTROLA)-1です。
1952年(昭和27年)製造の電蓄です。
当社テクノセンターでOH済みです。
戦前の日本の技術は素晴らしいですね。
無駄な戦争なんかしないで「技術立国」で行けば世界の頂点になれたのに!
特に低周波技術で41の出力管8Wしかでませんが、
今の最新のトランジスター技術の音と差がないのには驚くばかりです。
この電蓄は時代の証人と思われます。 |
話しを元に戻しますが、
これは元々短波放送も聴けましたが、
高周波検波真空管のノイズが少ないのが入手が不可のため、
550K-1600KHZの中波はラジオ放送のみの受信になります。
AMラジオ放送はバッチリです。
真空管は76-6ZD-76-42-42(PP出力)-80整流管のラインです。
出力は8W最大です。
大型ナス型真空管の高周波検波用はまだ在庫が有りますが、
中間周波トランス・コイルは現存し、完璧に動作するものはほとんど有りませんでした。
原因の大部分は経年変化による腐蝕です。
アンプ部の内部を見ます。
内部のわずかな隙間にMT真空管をたてて、
中波ラジオ放送を受信出来るように改造してあります。
このような事が出来るのも当社技術力の高さです。
SPはフィールドコイル型(励磁型)で、
その再生音は、いわゆるドローンとした音とは全く異なります。
コーンの素材はオリジナル和紙!です。
しかしオリジナルにこだわるためこのまま使用します。
アナログプレーヤーは当時マグネチック・ピックアップでしたが、
現在この針を使用できませんのでアナログプレーヤーは外しました。
ゆえに付属しません。
替わりにRCAの入力端子設け、
CDプレーヤーを内部におけるようにしました。
いよいよネットの交換です。
昭和27年製ですから丁寧に解体します。
55年前の品物ですから、傷有です。
オイルで修正してありますが、
あくまで現状です。
外形は大きいのですが重量は25kgくらいです。
コレクターには珍品です。
非常にまれな買い得です。
福岡セントラル試聴室「CASA-DELLA-MUSICA」で試聴できます。(要予約)
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